鳥山明さんの訃報を知って、まだまだ活躍されると思っていたので驚いた。
世界中が驚き、悲しんだのは言うまでもない。
本棚に一冊の図録がある。
1994年8月に高松市美術館で開催された「鳥山明の世界」展の図録だ。
1993年12月から1995年8月にかけて、全国7ヶ所の美術館での開催だった。
小3、小1の子供と友人と4人で出かけた。
図録は全て日本語と英語の表記で作られている。
このページは海外展開の様子が示されている。
「日本の漫画は海外では通用しない」というのは既に過去のことである。「MANGA」は世界共通語となりつつあり、多くの国で日本漫画が翻訳出版され、また同様にアニメもテレビ放映され高視聴率をあげており、その傾向は今後増加する一方である。
鳥山明のコミックスはヨーロッパ、アジアを中心に6カ国で出版され、アニメーションは14カ国で放映されている。(1993年10月現在)
「鳥山明の世界」展は、漫画を美術館で見せるというのではなく、展覧会というメディアにおいて鳥山明の仕事の全貌を見せるという試みだという。
もちろん、1978年のデビュー作「ワンダー・アイランド」から「Dr.スランプ」を経て「DRAGON BALL」にいたる原画の展示が展覧会の中心となっていた。
卓越した描写力も素晴らしいけれど、それぞれのキャラクターの魅力には参ってしまう。
幼児体型キャラの何とも言えない愛らしさ。
敵なのに、なぜか憎みきれない雰囲気の奴。
漫画もアニメもちらっとしか見ていないのに、インパクトが強烈キャラクターは知っている。
そんな数々のキャラクターを生み出した鳥山さんはやはり只者ではない❗️
家でじっくり眺めようと思って、図録を買った記憶がよみがえる。
140ページ超えのずっしりと重い本に、鳥山ワールドが濃密に詰まっている。
どのページも見飽きることがない。
30年前のあの時買っておいて、本当によかった。