金柑の葉にたくさんセミの抜け殻が見られる季節。
金柑は冬に黄金色の可愛い果実を実らせる庭木で、結実期は11月から5月。
花期は7月から9月。
たくさん実をつけたけれど、手の届かないところにあるので放っておいた。
すると、毎日40から60個くらいぼとぼとと落ちてくる。
(多い時は100個くらい)
それを拾って庭を綺麗にするのが夫の日課だ。
先日しゃがみ込んで何やら作業中。
どうやらアリの巣の近くに金柑を埋め込んでいる様子。
アリが餌を取り込んでいくのを観察したいらしい。
大人の自由研究ってやつだね。
仕方がないから私が記録する。
1日目朝、金柑を6個並べて埋める。
夕方には砂がかかって少しずつ隠れている。
巣の外で餌を探すアリは、全体の20%といわれているが、よく働くことだ。
2日目 左が朝、右が夕方の写真。
3個しか見えなくなり、どんどん砂に覆われていく。
餌を敵に取られないようにキープしようとしている様子。
3日目朝、とうとう完全に金柑の姿は埋没してしまう。
アリたちの働きぶりは物凄い。
昼夜を問わず働き続けているようだ。
金柑の木の下にはセミの幼虫が這い出た穴があちこちに。
夫「幼虫にアリが近づこうとしていたから、棒で木の幹に誘導したよ」
夏の間、木の枝に産みつけられたセミの卵から生まれた小さな幼虫は、土の中へもぐり、木の根から汁を吸って、土の中で何年間もかかってゆっくり成長していきます。
セミの一生ってほとんど土の中じゃないか。
幼虫7年、成虫7日なんて言われているけれど、そういう自然のサイクルが金柑の木を中心に回っているんだなと改めて思う。
セミの羽化の瞬間を見たことはない。
夕方6時から8時頃、幼虫が地面に出てきて高い場所に上って羽化を始めるらしい。
全身が殻から出るのに2〜3時間。
半透明でグリーンがかった綺麗な色。
(神秘的な感じがするので見てみたい)
徐々に体が硬化し、色が濃く変化して翌朝元気に飛び立ってゆくそうだ。
(へぇ〜。知らないことだらけだぁ)
朝からうるさいくらい元気よく鳴いているセミは、短い成虫の期間を目一杯生きているんだなぁ。
ところで夫の自由研究はどうなったんだろう?