暖かくなると気持ちがウキウキします。
なのに朝、布団からなかなか抜け出せません😓
あと5分、もう5分と心地よさから離れられない今日この頃。
「春眠暁を覚えず」だからなあと思いました。
日本人なら誰でも知っている漢詩に「春暁」があります。
中学や高校の国語で必ず学習しますよね。
「春 暁」
春眠不覚暁 春眠暁を覚えず
処処聞啼鳥 処処啼鳥を聞く
夜来風雨声 夜来風雨の声
花落知多少 花落つること知りぬ多少ぞ
(多少を知らんや)
《現代語訳》
春の眠りは心地良く、夜が明けたのも気づかない
あちこちから鳥のさえずりが聞こえてくる
そういえば昨夜は風雨の音がひどかった
花はどれほど散ってしまっただろうか
(随分散ってしまっただろう)
これは中国、盛唐時代の詩人、孟浩然(もうこうねん)の五言絶句です。
孟浩然(689ー740年)は、自然詩人として王維(おうい)と並んで有名です。
科挙(中国の官吏登用試験)に合格できず、生涯を漂泊の旅に生きました。
同じような境遇の李白とも親交がありました。
のんびり朝寝する様子に、役人ではなかったということが表れています。
(中国の役人は、午前3時には出勤だったとか)
庭の花が散ったのを残念がるところから、春の名残を惜しむ詩といわれています。
この「花」とは桜ではありません。
早春ではなく、晩春だと思われるので、梅より桃がふさわしいと思われます。
(中国では「花」といえば「牡丹」だそうですが)
花がたくさん散ったかどうかは外を見ればわかります。
でも彼は、ずっと寝床で耳を澄ませて音を頼りに想像するだけ。
それだけ、起きるのが物憂い春だったのでしょう。
桜の蕾も少しずつ膨らんで、自然は春本番を迎える準備をしています。
浮き立つ気持ちで、さっと起きられますように‼️