生け花講座、今日のメインは粟。
「えっ、アワ?穀物の?」
そうなの、ヒエと並ぶ日本最古の穀物で、五穀の一つ。
(米・麦・キビ・アワ・豆)
現在は切り花としても生産され、夏の生け花の花材としてもよく使われている。
細い茎の上にホワホワとした穂がついているのを、真っ直ぐに生ける。
左奥から手前に向かって長さを短くする。
次はひまわりだ。
中心が黄緑色なのは爽やかで可愛らしい。
中心が黒いのに比べると軽やかさを感じる。
ひまわりを2本、手前にグッと迫るように生けてみる。
ひまわりの左右に紫のりんどうを入れる。
鮮やかな色の競演だ。
足元にハイブリッドスターチスを入れ、最後にドラセナ・サンデリアーナでまとめる。
うーん、なんかしっくりこないなぁ。
ハイブリッドスターチスは、一般のスターチスとは見た目が大きく異なる。
花穂が小さくふんわりしていてカスミソウのように見える。
よく見ると白と黄色のミックスで可愛くて面白い。
先生のご指導を仰ぐ。
「ひまわりは勢いが感じられていいけれど、足元が横に広がりすぎて立体感がない」と言われ、修正する。
左に入れていたドラセナを真ん中手前に移動させる。
そして右側の粟を少し手前に向けてやる。
前後の広がりができて奥行きがしっかり出てきた。
スターチスも微調整。
ひまわりは動かさずに周囲を少しずつ移動させると、随分良くなった。
真っ直ぐに伸びた粟の間でひまわりがドーンと存在感を誇示している。
控えめなりんどうの紫色が効果的だ。
手前のドラセナが全体をすっきりとまとめる役割を果たしている。
限られた花材をどう使えば、上手く生けられるか?
考える時間は十分あるので、焦らず少しずつ修行だ。
初夏にふさわしい粟とひまわりの生け花が完成した。