昨晩、「バンドゥーラの調べを聴く会」に参加した。
初めての体験だった。
奏者のカテリーナさんが膝の上に構えて高音を右手で低音を左手で弾くと、チェンバロとギターを合わせたような心地よい音色が聞こえてきた。
彼女の楽器は弦が65本も張られ、重さはなんと8kgもあるそうだ。
形は英語のbのに近いかな。
日本の琵琶にも似たところがある。
ウクライナ出身のカテリーナさんは6歳で民族音楽団「チェルボナカリーナ」に入団し、10歳の時に日本公演のため来日。
日本の素晴らしさに魅了され、いつか日本で活動したいという思いを抱き、たくさんの努力を重ねたと言う。
そして音楽活動の拠点を東京に移すため、2008年に再来日した。
現在、バンドゥーラ奏者としてウクライナ音楽の講演活動を続けている。
最初にウクライナの曲「母への道」を聴いた。
弾き語りである。
ボーカリストとしての声の美しさにも圧倒された。
なんとなく切ない思いになる曲だった。
次に第二の国家とも言われている「ウクライナ」。
その後、流暢な日本語で曲の解説をしてくれた。
楽器の説明もあったので、音色がどのようにつまびかれているのかよく理解できた。
次は日本語で「涙そうそう」。
バンドゥーラの調べに言葉が乗せられて、歌に込められた彼女の感情がストレートに伝わってきた。
戦禍にある故郷ウクライナへの思いが切実に語られた。
爆撃が毎日続く中暮らしている家族への想い。
平和への願い。
そしてジョンレノンの「イマジン」が英語で歌われた。
最後は「翼をください」。
青空が広がる世界を願う気持ちは、身近に戦争を感じてない私たちにも強いメッセージとして届けられた。
何もできない私たちだけれど、ウクライナ人道支援の募金には協力できる。
初めて聴いたバンドゥーラ。
カテリーナさんは音階が並んでいるのでピアノに近い楽器だと言っていた。
とても心地よい時間を過ごすことができてよかった。