昨日の午後はチェロのリサイタルを満喫した。
(帰りが遅くなったので、ブログは1日のお休みをいただく)
チェリストの宮田大さんは1986年高松市生まれで宇都宮市育ち。大学卒業後世界に飛び立ち、参加した全てのコンクールで優勝を果たしている。小澤征爾さんにも絶賛され、日本を代表するチェリストとして国際的な活動を繰り広げている。
観音寺市のハイスタッフホールはお気に入りのようで、ご本人のインスタには「大好きなホール」「最高の響き」という言葉が連なっている。
ピアニストのジュリアン・ジェルネさんは1981年ベルギー生まれ。ピアニスト及びヴァイオリニストとしての音楽経験により、室内楽の伴奏者及び共演者としての需要も非常に高い。宮田大さんとは10年以上に渡って共演を重ねている。
本日のテーマは「時代を越えて」古典から現代音楽まで演奏するという。
1曲目のマルチェッロは古典のバロックの響きが心地よい曲。
1700年代初頭の曲を1698年製ストラディバリウスで弾く。
その時代間の一致が素敵だ。
すーっといつの間にかクラシックの世界へと誘う。
2曲目から4曲目までは歌曲の作品。
チェロの音色は人間の声に似ていると言われている。
チェロで歌い、ピアノで語る恋の歌の世界を楽しんだ。
ドヴォルザーク、R・シュトラウス、サン=サーンスと1800年代の曲を奏でた。
片思いの恋、明日が不安な気持ち、愛してる気持ちに応えてという様々な思いが曲に込められている。
想像力がないのでなかなかイメージしづらいけれど、歌ってるなという感じは伝わった。
1900年代の新古典主義の曲。
フレッシュな感じ、悲しさ、激しさ、軽やかさ、優しさと目まぐるしくイメージが変わる。
刺激的で色彩感あふれる曲だった。
後半は、彼らが楽しみにしていた曲。
カプースチン(ラスプーチンじゃないよ)の「チェロソナタ第2番」。
ウクライナのジャズピアニストであり、クラシックの作曲家の作品。
ちゃんと4/4拍子でソナタ形式だ。
曲が始まるとどうしてもジャズの感覚を意識してしまう。
ピアノが超絶技巧を要するし、ピアノがメインの時はチェロがピチカートでベースの役割を務めることも。
その掛け合いの素晴らしさは宮田さんとジェルネさんの息の合った2人だからこそできる演奏だ。
曲自体はとてもユニークなので、チェロのゆったりした優しい響きとは遠い。
アンコールも2曲あり、いつまでも拍手が鳴り止まなかった。
とても充実した2時間だった。
(午後3時から5時)
来年もまた観音寺でリサイタルがあるそうなので、また出かけようと思った。